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AI時代にWebデザイナーがスキルを「見える化」する方法を考えてみた
デザインやイラスト、Webサイト制作、プログラミングなど、AIが多くの作業を行えるようになっています。これからは作業そのものよりも、課題の定義やアイデアを考えることなど、AIが苦手な部分が大切になってきそう。でも「理解を深める」「広い視野を持つ」といったスキルは数字で測りにくく、自分でも成長したか分かりにくいですよね。今回はそんなスキルを見えるようにする具体的な方法を紹介します。
ポートフォリオで可視化する
数字にしにくいスキルは、言葉だけではなく具体的な事例で見せるのがわかりやすいです。
課題発見能力を見せる
例えば「クライアントは『新規のお客さんを増やしたい』を悩みとして挙げたが、調査を重ねた結果本当の課題は『今のお客さんが離れてしまうこと』だった。そこで〇〇に注目してXXを提案をし、実施した結果、離脱率が20%減った。」というように、自分がどう課題を見つけて解決したのか、具体案や数字と一緒にを伝えましょう。
アイデアや工夫を見せる
「前のデザインは使いにくいとの評価があり、ユーザーテストを実施したり、心理学の〇〇の方法を使って新しいデザインにしたら、使いやすさの評価が30%向上」のように、ビフォー・アフター画像を使って具体的に伝えると分かりやすいです。
AIと一緒に作業した経験を見せる
AIを使うというと楽していると捉えられがちですが、それも伝え方次第。「AIが作った最初のデザインに自分が3回アドバイスをし、より良いデザインになった。AIを使って制作時間が40%短縮できた。」と、AIとうまく協力できたことを数字で示しましょう。うまくいかなかった場合でも、「なぜうまくできなかったか」を考えて言語化すれば、次の作業で活かせるはず。
定性的なスキルを数字にしてみる
デザインだけでなく、ディレクションやプロジェクトマネージメントなど、数値化しずらいスキルも多くあります。自分の成長を実感するために、具体的な行動や数字の目標を決めるのも効果的です。
「広い視野」を数字で表す
「人間にできてAIには難しいスキルを養うために、広い視野をもとう!」なんて見聞きしたことはありませんか?広い視野ってなんだよ??じゃあどうすりゃいいんだよ???と思ったのは私だけではないはず。広い視野って、結局自分の思考の範囲を広げることかなぁと思うので、いろんな人に会っていろんな意見を聞くことが手っ取り早いかなと思うので、具体的には「半年で異なる分野のセミナーに5回行き、そこで学んだことをブログに10回書く」などと目標として決めると、自分の成長が数字で見えてきます。
「課題を見つける力」を数字で表す
例えば、一つのプロジェクトに取り組む際に、まず3つの異なる課題を挙げてみます。そして、それぞれに対してどのような解決策を検討したのか、実行後にどんな成果や反省点があったのかを記録。この方法を続けてみると、どのパターンが有効だったか、なぜ失敗したのかなどを客観的に振り返られます。結果として、自分が持つ「課題を見つける力」がどの程度の頻度で発揮され、どんな種類の課題に強みを持っているのか、数字や事例という形で把握できるようになるでしょう。
他の人からの意見でスキルを見える化する
自分では「話をまとめるのが得意」と思っていても、周りから見ると「論点がズレやすい」と評価される場合もあります。そのように、自分だけの感覚では気づきにくい長所や弱点は、他者の意見を取り入れることでより正確に把握できます。
アンケートをとる
提案力を10段階評価でつけてもらったり、「話しやすさ」を1〜5の5段階評価で尋ねたりする方法があります。主観的になりがちなコミュニケーション能力も、数値化することで分かりやすくなるのがポイントです。また、アンケート結果をグラフ化してみると、自分が思っていた強みや弱みが実際にはどうなのかが一目瞭然。集計しやすい形式でフィードバックをもらえば、改善すべき点をピンポイントで把握できるようになり、目標設定もしやすくなります。
感想を集める
プロジェクトごとに「あなたが参加して何が良くなったか」をチームメンバーやクライアントに尋ねるのも有効です。自分の働きによってプロジェクトがどのように変化したのか、数値化しづらい部分を具体的な声として収集するイメージですね。例えば、「スケジュール管理がスムーズになった」「新しいアイデアの幅が広がった」などの感想が集まれば、自分の強みを客観的に示すデータとして活用できます。記録を続ければ、過去の成果や改善点を振り返りやすくなり、自分の成長を人に説明するときにも説得力が増すでしょう。
まとめ:作業はAIに任せ、数値化しづらいスキルは見える化しよう
AIツールをうまく使うことで、時間や手間のかかる作業はどんどん効率化できます。一方で、「なぜこの作業が必要なのか」「本当に必要なことは何か」を考える力や、チームを巻き込んでアイデアを練るスキルはAIに代替されにくい要素です。定性的な能力は数字にしづらいイメージがありますが、具体的な事例や他者からの評価、さらに数値化の工夫を取り入れれば、しっかり伝わる形に変えられます。自分の強みをはっきりさせれば、AI時代でも独自の価値を発揮できるはず。ぜひスキルを見える化して、これからの働き方をさらに充実させましょう!